この夜を越えれば

あげられるものなんて ひとつとして
ただのひとつとして 持っちゃいないから
それをいつか見つけられた そのときは
鼻提灯 指さして笑っておくれよ

片付いたかと思えば また散らかる部屋に
諦めのようなぬくもりの光がある
よう やりたいことはやれてんの?
手首固くしてるとケガするからね

腹が膨れれば 祈りを忘れるし
腹が減れば それどころじゃなくなる
潰れるぐらい抱きしめてあげるよ
あんたを愛してる

ワルツ……どうか 
あの子と私を
今夜も眠らせて

片付ければ部屋はもっと広くなるよね
景色にオチをつけるってのは焦るよね
まあ結局どっちに転んでも 
気の利いた屁理屈が見つかりゃ
それでいいや

嗚呼あたたかい風が吹く 
出掛けに振った香水の匂いが浮かれる
誓いの作法なんて知らないが
あなたの顔を思い浮かべるだとか
どうせそんなとこだろうと思う

ワルツ……どうか 
あの子と私を
今夜も眠らせて

この夜さえ越えれば どうにでも
どうにでもなるから
今はあなたの声を描く ただそれだけでいい

傷つけられたっていいよ あんたになら
どうぞ お気の召すままに
この夜を越えれば

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新しい日記

Tambourine stars are shinnin' in my sky